Googleのアルゴリズムアップデートによる検索順位の変動量確認に役立つツールの1つがSEOツール「なまず(namaz)」です。
なまず(namaz)はPC版、スマホ版があり、PC版ではジャンル別キーワードの変動量も確認できます。
SEOツールなまずは登録不要かつ無料で使えます。さらに、GRCと組み合わせることで、サイト作成に役立ちます。
この記事では、SEOツールなまずが提供する3つのサービスと各数字の見方や、具体的な活用方法、メリット・デメリットなどを紹介します。
SEOツールなまずとは?
なまずは順位変動チェックツール
SEOツールなまずは、株式会社ディーボが作ったGoogleの検索順変動チェックツールです。
下記URLから無料、かつ登録不要で使えます。
URL:http://namaz.jp/
なまずの語源は地震をいち早く察知する「ナマズ」から来ており、SEOツールなまずを使えばジャンル別、デバイス別(パソコン、スマホ)の検索順位の変動量を知ることが可能です。
なまずの検索順位の変動量グラフは1時間毎に更新され、直近2週間から直近1年までのスパンで変動グラフとして確認ができます。
なまず(namaz)の運営会社
SEOツールなまずの開発元は、2005年に設立された株式会社ディーボです。
なまずの他にも被リンクチェックツールhanasakigani.jp、マイナスの被リンクが分かるakakurage.jpなどを提供しています。
商号 | 株式会社ディーボ |
本社 | 札幌市北区北7条西4-17-1 KDX 札幌北口ビル 8F |
設立 | 2005年6月 |
資本金 | 2,000万円 |
従業員 | 18名 |
代表取締役社長 | 藤沢 竜志 |
取締役副社長 | 河野 真一 |
主な取引先 | グーグル株式会社 ヤフー株式会社 |
SEOツールなまずのTwiterアカウント
SEOツールなまずのTwiter公式アカウントの名称は「namaz.jp G順位変動計測」、IDは@namazjpです。
変動速報などをツイートしているので、Google変動が気になる方はフォローしておいても良いと思います。
SEOツールなまずで分かること
SEOツールなまずでは3つのサービスを提供をしています。
- 変動幅の取得と更新
- SEO関連ニュース配信
- Google変動アラートメールの配信
ざっくり言えば、なまずはGoogleの検索順位変動を知るためのツールです。
なまずで一番使うのが①変動幅の取得と更新です。Googleアップデートが起こった際、GRCでサイト順位が落ちた際には確認してみてください。
▶GRC 順位チェックツールの料金プラン選び方と便利な使い方
特にジャンル別変動を見ることで、変動の影響を視覚的に見ることができます。詳しい見方については後ほど紹介します。
2021年はCore Web Vitalsアップデートが控えているので、その際にもSEOなまずの変動には要注意ですね。
▶【2021年版SEO】Core Web Vitalsの基礎と対策
1.SEOツールなまず(変動幅の取得と更新)
なまずの初期設定
SEOツールなまずを見る際には、2つの設定を確認してください。
- スマホ版とPC版の切り替え
- チェック範囲の設定
①スマホ版とPC版の切り替え
Google検索にはモバイル版とPC版があります。
PC版 | 画面上部の「PC」をクリックすれば、PC版Googleの検索順位の変動をチェックできます。後ほど紹介しますが、PC版ではキーワードジャンル別の変動幅の確認ができます。 |
MOBILE版 | 画面左上の「MOBILE」をクリックすれば、モバイル版Googleの検索順位の変動をチェックできます。 |
モバイル版とPC版とは?
2016年10月にGoogle検索エンジンはモバイル版とPC版で分離を発表して以来、モバイル版GoogleとPC版Googleの検索順位は異なります。
なまずは大雑把な順位変動量(順位変動の平均値)の傾向を掴むのに使えるツールです。
一方、検索順位チェックツールGRCなどを使えば、サイトごと、キーワード毎の具体的な検索順位を毎日自動で確認できます。
そして、なまずが大きく動いた時は再度GRCをチェックし、変動したジャンルを確認することで、変動の確認と必要に応じた対策を打てるはずです。
②チェック範囲の設定
なまずは検索順位変動量グラフの表示範囲を選ぶことができます。
PC版とスマホ版ではチェック範囲が少しだけ違います。PC版が1ヶ月があるのに対して、スマホ版は1ヶ月の代わりに3ヶ月。大した違いではありません。
- PC:2週間/1ヶ月/6ヶ月/1年
- モバイル:2週間/3ヶ月/6ヶ月/1年
最近はGoogleアップデートが定期的に実施されていますが、以前のGoogleアップデートと規模感を比較したい場合は1年スパンで見てください。
また、直近の検索順位の変動量を詳しく見たいなら、2週間から3ヶ月のスパンで見るのが最適です。
なまずの画面の見かた
なまずの画面で見るべきポイントは3つだけです。
- 現時刻の変動幅(大きな数字)
- 変動規模(なまずの下の文字)
- 日別の変動グラフ
①現時刻の変動幅(大きな数字)
まず、ナマズマークの右側にある大きな数字は現時刻の変動幅です。
この数字は「検索順位の何位まで変動したか」を表し、数字が大きいほど順位変動が大きいです。
変動幅は1時間毎に更新されます。ブラウザの自動更新はされないので、最新情報を見たい場合はブラウザ更新(F5キー)を教えてください。
②変動規模(なまずの下の文字)
なまずの下にあるハイライト付きの文字は検索順位の変動規模を表します。
「安定」→「不安定」→「大変動」の順に変動幅が大きくなります。変動量の色分けは下記の通り。
- 黄色:安定(6.7未満)
- オレンジ:不安定(6.7位以上10.0位未満)
- 赤:大変動(10.0位以上)
以前は「大変動」が比較的レアでしたが、Googleは常時アップデートを宣言した頃から、大変動が日常的になりつつあります。
もはや「大変動の日常化」に見慣れたアフィリエイターやブロガーも多く、Googleアップデートが起こっていない平常時における、なまずで「大変動」でも驚く必要はないです。
とはいえ、Googleアップデートが起こった際には平常時との変動量の違いを見ることで、どのジャンルが大きく動いているのかをざっくりと把握ができます。
③日別の変動グラフ
画面下にある棒グラフは変動量平均値(バー1本が1日)を表しており、検索順位の変動を視覚的に見ることができます。
グラフの色分けは「②変動規模(なまずの下の文字)」と同じルールです。
注意ポイント
あくまで1日の平均値なので、変動ピーク値はグラフ化されない点には注意が必要です。
平均値は1時間毎の変動量を合計し、24時間で割って算出しています。
SEOツールなまずのメリット・デメリット
なまずのメリット
- Googleアップデートを把握できる
- スマホとPCでの変動差を把握できる
- ジャンル別の変動を把握できる(PC版)
なまずを使う目的は主にGoogleアルゴリズムアップデートが起きた際の変動規模やジャンルの把握です。
特にPC版はジャンル別の順位変動をチェックできるので、現状把握、および今後の対策への参考になります。
最近良くありがちな、上位サイトに公式サイトが台頭する変化に気づくキッカケとなります。
なまずのデメリット
なまずの変動量は平均値なので、案件ごとの変動量の大きさ(ピーク値)は分かりません。
なまず(namaz)の限界
なまず(namaz)で知ることができるのは、あくまで各日付における変動幅の平均値です。
つまり、「なんとなくGoogle検索結果が大きく動いているな」ぐらいは把握できますが、具体的な案件名やキーワードの順位変動を知ることはできません。
それでも、メリットで伝えた通り、なまずを使って検索順位の変動量を知る意味はあります。
より具体的な変動、たとえば「商標名」「ジャンル名」などの具体的なキーワードごとの順位変動は、手打ち入力、または順位チェックツールGRC等で確認するしかありません。
GRCについては下記にまとめています。
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ジャンル別の変動幅の確認方法
PC版ではキーワードジャンル別の変動幅を確認することができます。
確認するには、グラフの下部にある「キーワードジャンル別変動幅はこちら」をクリックして下さい。
そうすると、ジャンル別の変動幅が表示されます。
表示できるジャンルは全部で「11種類+ジャンル全て」の12種類です。
- 全て
- 旅行、観光
- 住宅、引越し
- 企業間取引(BtoB)
- 美容、ファッション
- 暮らし・結婚・恋愛
- 健康と医療
- IT総合
- 日用品・家財
- 就職、天職
- 食品・グルメ
- 財務、金融、法律
確認したいジャンルをクリックすれば、そのジャンルの変動幅グラフに切り替わります。
色んなキーワードジャンルでの変動量の違いなどをチェックしてみてください。
キーワードジャンル別の検索順位の違い
例えば、「2020年5月のGoogleアップデート」が起こった2020年5月6日時点での「健康と医療」ジャンルを確認した結果が下記です。
平常時に比べてグラフの変動値が1.5~2.0倍ほど上昇しているのが分かると思います。
それに対して、下記は「財務、金融、法律」です。上昇はしているものの、「健康と医療」に比べれば上昇幅は緩やかに見えます。
このように、ジャンルによって検索順位の変動量グラフには違いがあります。
Googleアップデートが起こった際に、平常時の変動との違いに着目することでGoogleアップデートの影響があったジャンルを大まかに特定ができます。
また、GRCで自サイトが落ちた場合でも、なまずのジャンル変動幅を確認すれば、Google変動による影響かそれ以外かを切り分けができるかもしれません。
残念ながらモバイル版にはジャンル別の変動量幅グラフの機能が無いです。今後の機能改善に期待したいところですね。
2.SEO関連ニュース配信
namaz.jpでは、日付順のSEO関連ニュースをチェックできます。
気になるニュースがあればクリックして記事を読んでみるとよいですね。
その他にも、無料SEOレポートがあり、そちらはメール登録必須ですが必要に応じてチェックしましょう。
3.Google変動アラートメールの配信
SEOツールなまずでは、Googleの検索順位変動が確認されたときに、メールでお知らせする無料サービスがあります。
メールお知らせサービスは、次の手順で登録できます。
- 変動アラートメールの申込
- 受信メールを確認
①変動アラートメールの申込
画面上部メニューの「変動アラート配信申込」をクリックして下さい。そして必要情報(氏名、連絡用メールアドレス)を入力します。
②受信メール受信を確認
Gmailの場合、プロモーションに入ることがあるので、そちらもチェックして下さい。
それよりも、Twitterでアフィリエイターのアカウントを登録しておく方がよっぽど最新情報を即座に得られます。
SEOツールなまずの活用方法
なまずを具体的にどう使うのか、例えば次のような活用方法が考えられます。
- Googleアップデートの変動ジャンル確認
- Googleアップデートの変動収束タイミング確認
- 下落要因の切り分け
①Googleアップデートの変動ジャンル確認
PC版のジャンル別確認によって、どのジャンルが動いたか確認できます。
アフィリエイトの全てのジャンルを網羅していないですが参考にはなります。
②Googleアップデートの変動収束タイミング確認
Googleアップデートが起きた直後は棒グラフの変動量が右肩上がりに増えます。
そして、アップデートが収束すると変動量の波も落ち着くので、そのおおまかなタイミングを捉えることが出来ます。
変動中は検索順位が変わる(=検索意図が変わる)ので、変動が追いついてからサイト作る方が無難です。
③下落要因の切り分け
GRCで自サイトの順に下落した場合、Google変動要因か、純粋にコンテンツ不良かの切り分けができます。
検索順位が落ち、かつ「なまず」の変動量が大きいならばGoogle変動を受けた可能性があります。
一方、なまずが普段と同じぐらいの変動量なら、何らかのペナルティを受けた可能性も考えられます。
ほんの一例ですが、このようにアイデア次第で色んな活用方法があるので、まずはチェックしてみてください。
まとめ
SEOツールなまず(namaz.jp)は、無料で使えるGoogleの検索順位変動のチェックツールです。
PC版とスマホ版があり、PC版はジャンル別の変動幅を確認でき、Googleアップデートの際の変動幅確認に使えます。
そして、GRCと合わせて使うことで、より効果的に所有サイトの順位変動を把握できます。