2021年8月19日頃からタイトルタグ書き換えアップデートが行われ、8月24日にはGoogleの検索セントラルブログでも取り上げられました。
Googleによる検索結果のタイトル書き換え(タイトルタグの書き換え)は、以前からありましたが、今回は新規アルゴリズムが導入されています。
この記事では、Googleによるタイトルタグ書き換えの原因、新旧アルゴリズムの違い、調査結果、書き換えられないための対策などを解説します。
既にタイトルが変わって困っている人、今後タイトルタグの書き換えを予防したい人は必見です。
Googleのタイトルタグ書き換えアップデート情報
タイトルタグ書き換え問題とは?
タイトルタグは記事タイトルを決定する重要な要素の一つです。
タイトルタグ書き換え問題とは、ブログのタイトルタグがそのまま検索結果のタイトルに反映されない現象を指します。
2021年8月19日頃から、Googleによって、タイトルタグ書き換えアップデートが実施されました。
タイトルタグ書き換えは昔からあった
Googleは2021年8月にタイトルタグ書き換えに関するアップデートを実施しました。
実はタイトルタグ書き換えアルゴリズムは以前から実施されており、以前は入力されたクエリに基づいてタイトルが変更されることがありました。
しかし、今回はクエリに関係なく内容を的確に表すタイトルへの書き換えが導入されています。そして、書き換えされる割合も上がっています。
Googleがタイトルタグを直接使わない理由
なぜ、Googleはタイトルタグを直接使わないのでしょうか?
Google検索セントラルブログによれば、Googleがタイトルにタイトルタグをそのまま使わない3つの理由を挙げています。
- タイトルが非常に長い
- タイトルに含まれるキーワードの数が多すぎる
- タイトルタグが無い(または決り文句が繰り返されている。たとえばサイト名)
Googleの公表内容では、この3つが要因として挙げられます。特にやりがちな1と2には注意しましょう。
SEO対策のため、タイトルにあれこれ情報を詰め込みたくなる気持ちも分かりますが、タイトルタグ書き換えにおいては不利に働きます。
検索順位には直接影しない
タイトルタグの書き換え自体は、直接的には検索順位には影響を及ぼさないことが、この後の調査結果でも明らかになっています。
しかし、タイトルが変わると間接的に検索順位に影響する可能性が高いです。
後述しますが、Googleは必ずしも本文を性格に把握し、最適なタイトルを付けるわけではないためです。(消費者庁HPなど)
タイトルは書き換えられない方が良いので、後ほど紹介するタイトル付けルールに従って、最適なタイトル付けをおすすめします。
タイトルタグ書き換えに使われる情報
タイトルタグが書き換えられる場合、次のような情報に書き換わるようです。
- title タグ(通常つかわれる)
- 以前の title タグ(変更した場合)
- h タグ
- meta description タグ
- アンカーテキスト
- ブランド名(サイト名)
出典:海外SEO情報ブログ
この中でも、一番使われるのはタイトルタグ(使用率は80%超)です。
タイトルタグが書き換わる際に使われる要素としては、見出しタグ(hタグ)、メタディスクリプションあたりがコントロールできる要素ですね。
タイトルタグはSEOの基本でもありますが、それらに本文や狙っているキーワードとは関係の無い内容を書かないことが重要です。
タイトルタグ書き換えの調査結果
SEOやWebマーケティングの大手である株式会社フルスピードは、Googleによるタイトルタグ書き換えについて大規模な調査を実施しています。
自社運営の344URL、調査用の7,125URLの合計7,469URLについて、2020年7月~2021年9月に調査しています。
その結果、タイトルタグの書き換えの割合は84.6%と、多くの割合で書き換えが起こったとのこと。
タイトル書き換え後の文字数は33文字前後になっていたようですが、書き換え後のCTRは平均で-0.3%と影響はほぼ無かったとのこと。
下記が具体的なタイトルタグ書き換えの事例です。左がタイトルタグ、右が検索結果ページでの表示(SERPS)です。
とても興味深い調査結果なので、ぜひ元情報もチェックしてみてください。
出典:PRTIMES
タイトルタグ書き換えの原因
Googleの公式ブログ、各調査結果などを考慮すると、タイトルタグの書き換えの要因は次の5つに要約されそうです。
1.タイトルタグが長すぎる
必ずしもタイトルタグが長すぎると、短いタイトルに書き換えられるケースが多いです。
Google検索結果では、長すぎるタイトルの場合「…」と省略表示されいれば、タイトルタグが長いです。
タイトルが途切れないためには、タイトルタグを32文字以内を目安に設定すると良いです。
2.タイトルタグが短すぎる
タイトルタグが極端に短すぎる場合、Googleがタイトルの一部情報を付与したり、すべて書き換えるケースもありそうです。
極端な例を出すと、「脱毛方法」という記事タイトルはあまりに情報が不足し過ぎていて読者の利便性を損なう可能性が高く、書き換えられるかもしれません。
一つの目安として、28文字よりも極端に短いタイトルタグの場合は、Googleにタイトルを付け加える余地を与えます。
3.余計な文字が入っている
タイトルタグに感嘆符、煽り文字、記事に共通文字(サイト名)などが入っていると、書き換えられる可能性が高まります。
【】書きで注目を集める文言を入れるなどですね。タイトルタグに「【◯◯の方必見!】・・・」という感じ。
それでもCTR増やす目的で少量入れる選択はありですが、書き換えられる要素の一つだと認識しておきましょう。
4.タイトルと本文が異なる
タイトルタグを魅力的に変えてクリック増やそうとするあまり、タイトルと本文が乖離しすぎる場合あると思います。
タイトルと内容が異なると、タイトル書き換えが起こりやすくなります。不必要な情報を過度に付け加えないほうが無難ですね。
タイトルはSEOにおいて最重要ですが、内容を忠実に言い表すタイトルにしておけば、Googleにタイトル書き換えは起こりにくいです。
5.タイトルタグを記述していない
検索結果にタイトル無しにはできないので、タイトルタグ未入力であればGoogleはタイトルを変えざるを得ません。
タイトルタグの記述は基本中の基本なので、記述できていないケースは少ないと思います。
確認方法は、Windowsだと右クリックして「検証」、<title></title>の間に文章が無ければタイトルタグ設定されていません。
タイトルタグ書き換えへのSNS情報
タイトルタグ書き換えについて、Twitterで調査してみました。
「タイトルタグの書き換え」に関して、株式会社フルスピードさんが実施した調査の結果が出ています。
・タイトルタグ書き換えの割合は84%以上
・書き換え後の平均文字数は約33文字
・アルゴリズムアップデート前後の変化率は約59%https://t.co/9Tz1Bha1c9— エクスコア マーケ部/『Webma』マーケティング情報サイト運営中 (@xsc_marketing) September 24, 2021
Google はウェブページのタイトルを生成する
新しいシステムを導入した。
が、依然としてタイトルタグは有効です。Googleによると
『コンテンツに HTML タイトルタグを使用する
方法は今でも 80% を超える高い確率で使用され
ている』
SEO対策上タイトルタグは重要#SEO対策https://t.co/08QanLqRbK pic.twitter.com/BNsEdvuO8o— ⭐️WEBクリエイターわいわい@セブ⭐️ (@yymizuta) September 20, 2021
Googleがタイトルタグ書き換えるせいで、消費者庁が詐欺の情報商材売ってるみたいになってるやん。 pic.twitter.com/mnwmBXePYs
— いのうえ (@inouelog) September 26, 2021
有名なタイトルタグ書き換えとして、消費者庁HPがありました。消費者庁が情報商材販売かのように見えたことが話題になっていましたね。
タイトルタグ書き換えへの対策
以上を踏まえて、Googleのタイトルタグ書き換えへの対策を紹介します。
これを実施すれば確実に防げるわけではありませんが、全く検討違いな対策でも無いはずです。
タイトルタグを書き換えると一時的に検索順位が下落する可能性もあるので、メリット・デメリットを考慮した上で書き換えましょう。
タイトルタグの文字数は28~32文字
タイトルタグの文字数の目安は、一般的にタイトルが途中で途切れない28文字~32文字前後が良さそうです。
SERPS(検索結果ページ)に表示できるタイトルの文字数は、閲覧するデバイス(パソコン、スマホ、タブレット)によって異なります。
その原因は画面サイズによるものですが、すべてのデバイスを考慮した上で長すぎず、短すぎないタイトルを付けることがタイトル書き換え対策において重要です。
シンプルなタイトルにする
本文の内容とは関係ないタイトルではなく、本文を要約したタイトルを付けましょう。
そして、読者の期待している情報と大きく裏切らないことですね。いわゆる釣りのようなタイトルは良くありません。
余計な文字を入れない
タイトルタグに感嘆符、煽り文字、記事に共通文字(サイト名)などは削除対象になるので、避けたほうが無難です。
本文とは直接関係無く、クリック数増やす目的で釣りのようなタイトル付ける人もいますが、書き換え防止という観点ではおすすめしません。
Googleは読者のためにタイトルを是正して、ムダクリックを減らしてくれているのだと思います。
キーワードを詰め込みすぎない
キーワードをたくさん詰め込めば上位表示すると誤解している場合があり、詰め込みがちです。
しかし、記事の中で最も重要な事柄、他のサイトと差別化していることを厳選してタイトルに付けた方が良いでしょう。
複数のキーワードで上位表示したいなら、その中で最も重要な1~2つに絞り込んで書く。
そうすることで、タイトル書き換えを予防できると共に、ライバル記事と明確に差別化ができます。
見出しタグ(hタグ)、メタディスクリプションを精査する
タイトルタグの書き換え候補に、見出しタグ(hタグ)、メタディスクリプションがあります。
つまり、それらに本文と関係の無い文章を減らすことで、SEO的にもタイトル書き換え的にも良い影響が出るはずです。
上位表示させたいキーワードと関連のある見出し、メタディスクリプションの記述に心がけましょう。
そうすれば、万が一書き換えられたとしても被害を最小限に留めることができます。